一線で活躍する写真家の、人それぞれの撮影論を見るのが好きだ。
技術のハウツーもさることながら、その写真家がどんなテーマに惹かれて、その写真を撮るためにどんな手法を取っているか。
いわば写真家の頭の中を覗き見るような文章だったり映像に興味がある。
そういった意味で、今号の特集「これがスナップだ」では特集154ページに渡って本当に多くの写真家の多種多様な作品、作風、そして写真に対する想いを垣間見る事ができた。
また、スナップ写真の名作写真集の解説や写真家の系譜などは、もしかしたら写真の専門学校のような所でやるような内容なのではないだろうか?
このへんをまとめて学べたようで、写真に関しては独学の自分には有り難い。
読んでいて特に、冒頭の森山大道の
「削っても削っても、現実は減っていかないしね。深く掘ったって面白くないから。表面をきりなく撮ってる。」
「普通に撮る。それが一番写真かな、と思っているところがあるから。」
などという言葉が、シンプルなようで奥が深いなと思った。
(文中敬称略)