古い友人と久しぶりに飲んだ。
思い出話に花が咲き、つまみもそこそこに酒がすすむ。
宴がお開きになって、さて帰ろうかという段になって急に空腹を覚える。
某飯テロドラマではないけれど、しばし立ち尽くして「ハラが・・・減った」とつぶやくオッサン2人。
帰り道、終始ウーロン茶を飲んでいた参加者の車を途中で停めてもらい、やってきたのは山科の新幹線高架下。
今に始まった事ではないけれど、世の中空前のラーメンブーム。
店主こだわりの一杯だの味集中カウンターだの、厳選素材のスープや麺だの、そして美味い店には行列が。
そんな一杯ももちろんラーメンの醍醐味だけれど、飲んだ後にフラリと立ち寄りサッと食べてサッと出る。
そんなラーメンもまた素敵。
時刻は深夜0時を回っているが、入れ替わり立ち代り客がやってくる。
出てきたラーメンは、京都駅近くで似たようなビジュアルを見かけたような郷愁に襲われつつも、それより肉厚のチャーシューがガツンとくる正統派京都ラーメンの背脂がないパターンのやつ。
一方スープはもう少しパンチが欲しいなと思いつつ、柔らかめの麺と相まって飲んだ後にこれはこれでアリなのか、と。
この店、私は初訪問だったのだけど、一緒に行った友人曰く「ここはから揚げが美味い」との事。
そう言っていた友人を見てみると、ラーメンを注文せずから揚げとライスのみをむさぼっていた。
「そういうのもあるのか」
と、どこかで聞いた声が頭の中で響いて私もからあげ小と小ライスを注文。
どのあたりが小なのか、大ポーションのからあげが3つ乗った皿は飲んでラーメンを平らげた腹には見た目になかなかの攻撃力(普通サイズは唐揚げが6個入りだそう)。
小ライスだって50円という値段に騙されそうになるが、しっかり茶碗一膳分はよそわれている。
しかし、このから揚げは美味い。
一日200万個の餃子を売る某店のから揚げは胸肉を使うので個人的にあまり好みではないのだけど、こちらはモモ肉。
そして所謂「マジックパウダー」も添えられている。
正直、この時間にこの腹具合では、この美味さでないとから揚げ3個は完食できなかった気がする。
ラーメンよりから揚げのインパクトが強烈に残った店。
そういえば昔、この店の並びにまた別のラーメン屋があって、そこのから揚げを食べた事を唐突に思い出した。
衣に唐辛子が練りこまれた激辛からあげという、なかなか個性的な代物で、初めて食べた時は「二度と食べるか!」とあまりの辛さに辟易したのだが、翌日になってみると不思議とまた食べに行きたくなる味だった。
今思えば名古屋にある味仙の台湾ラーメンを彷彿させる辛味の系統。
確か市内にある別の支店はまだ営業していた筈だから、数十年ぶりに挑戦してみようか

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