相変わらず更新が滞っているブログですが、過去の旅行記も少しづつ書いているところ。
JR高山線を走る特急ひだ号に仕様されていたキハ85というディーゼル車が引退し、HC85というハイブリッドディーゼル仕様の新車に置き換わる事になるというので乗りに行った昨年のおはなし。
HC85の運行開始日、2022年7月1日の翌日に丁度東京へ行く用事があったので、高山線経由で東京に向かおうと早朝の東海道線で岐阜へ向かいました*1。
京都から特急ひだに乗ろうとすると、通常は新幹線で名古屋まで行って名古屋始発のひだに乗り換える、もしくは1日1往復走っている大阪発高山行直通の通称「大阪ひだ」に京都から乗るのが一般的なのですが、今回は久しぶりに好きな車窓である東海道線の米原~大垣あたりをのんびり乗りたくなり、家から普通電車で約2時間かけて岐阜へ到着。
ホームの乗車位置案内も早速HC85仕様になっていてワクワクします
8時5分、定刻どおり特急ひだ1号高山行が入線
先代であるキハ85の特徴的な先頭車両に比べるとシンプルな感は否めませんが、実際に見てみると洗練された感じで思った以上に格好いい印象。
側面表示板も勿論幕からLEDになっています
取ってあった指定席は進行方向左側の窓側。
その通路側には始発の名古屋から早くも缶ビールを開けて爆睡しているお客さん。
通路を挟んで反対側にいた同行の方に声をかけていただいて通してもらい無事乗車も、この人終点に着くまでずっと爆睡しておられました。
折角の新車なのに勿体無い。
岐阜を出た特急ひだは、途中の美濃太田あたりまで濃尾平野の比較的平坦な路線を結構なスピード感で軽快に走行。
ハイブリッド車は実際に乗ってみると、ディーゼル車に比べて加速も良くて走りが軽い印象。
その分、高速でポイントを通過する際は車体が細かく左右に振られて若干酔いそうになる感覚も個人的にはありました。
前評判通り走行中の車内はキハ85に比べると、それはもう静かなもの。
それでもひじ掛けに手を置いてみると、そこから手に伝わる細かい振動はディーゼル特有のものが感じられます。
車内前方の画面には今エンジン駆動なのかバッテリーアシストで走っているのかの案内が逐一表示されていてエコな車両であることをアピール
岐阜を出て最初の停車駅である美濃太田では、駅員さんや保線の方が旗を持って歓迎ムード。
デビュー翌日でもこんなのがあるとは思っていなかったのでちょっと嬉しいですね
美濃太田を出ると、車窓には飛騨川の流れが見えてきます。
高山本線はこの川に沿って飛騨の山深いところへどんどん分け入っていきます
この一帯は飛水峡と呼ばれる景勝地で、車内でも観光案内が流れます
観光案内といえば、HC85デビューに際しての期間限定なのか恒常的なものなのかはわかりませんが、岐阜高校のESS部の生徒さんによる英語の観光案内放送もありました。これから外国人観光客の乗客が増えてくることを考えるといい取り組みですね。
高校生の「ようおいでんさった」という飛騨地方の方言を交えた観光案内を聞きながら美しい車窓を眺めながら走り、列車は途中の飛騨金山駅で対向列車との行き違いで運転停車。
この街には筋骨めぐりと呼ばれる、今なら違法建築だろうと思われる密集した昔ながらの路地が続く街並みがあるそうで、以前から興味はあるのですが今回は先を急ぐ旅なのでまたの機会に。
それにしても停車中の車内から駅前の「WELCOM」という昭和の香り漂う看板を見ただけでも、歩いてみたい欲を搔き立てられます
飛騨金山も発車。
先ほどの飛水峡に比べると、水の流れが穏やかになってきました
さすがにデビュー翌日という事もあり、沿線にはカメラマンの姿や物珍しそうに列車の通過を眺める地元の方らしき姿も見られました
岐阜から2時間ちょっとの列車旅で、終点の高山駅に到着。
丁度HC85の車内から待避線に停まっているキハ85が見えました。
新車の中から旧車を望む光景
他のお客さんが降りたところで手早く車内も撮影。
天井は間接照明で明るい雰囲気になりました
グリーン車のデッキ部には飛騨の工芸品が展示されているようです
岐阜駅乗車時にはゆっくり撮れなかった外観もじっくり観察
誇らしげに輝くHYBRIDの文字
かたや、引退も近い*2キハ85と普通運用に使われているキハ25
貫通車と非貫通車が混在していたキハ85と違い、HC85の先頭車両は全て貫通車なので連結部は綺麗なシンメトリーになりますね
高山に到着したひだ1号HC85はホームに10分程度停車していたでしょうか。
その後岐阜方面に回送していったので、私も駅を後にすることにしました