ブログを作った際に適当につけたタイトルがしっくりこなかったので、しれっとタイトルを変えましたのっぽはんですこんにちは。
今回は銭湯のおはなし。
「銭湯」というと、今やスーパー銭湯が隆盛で街のおふろやさんというのはめっきり減ったなという印象。
先日初めての子連れスーパー銭湯に行ったのですが、広くて種類の多い湯船や露天風呂に喜んでいましたし、親も手の込んだ食事が食べられるしゴロンと横になる場所もあるしで大満足。
そうそう、今回行った銭湯は何故か巨大Nゲージが置いてあって、電車好きの子供は喜ぶだろうなぁ、と思ったり*1。
とはいえ、地方都市ならいざ知らず京都なんかに住んでいると、まだまだ地域に根ざしたお風呂屋さんも頑張っておられて、色々と工夫を凝らしておられるところも多かったりする。
ポータルサイトまであるものね。
そうだ、今度子供を船岡温泉に連れて行ってみようかな。
国の重要文化財に指定されていて、前はよく通るんだけど自分もまだ入った事無いのです。
さてさて、そんな中今回読んだ本は「のの湯」という漫画。
東京とその近郊を舞台に、風呂好き女子三人が色々な銭湯を訪れるという作品。
作者は、くおんの森の釣巻和。そして原案協力が孤独のグルメでお馴染みの久住昌之(共に敬称略)。
孤独のグルメでは主人公ゴローさんがとても美味そうに食べるシーンがお馴染みでしたが、それと同じようにこの作品では主人公の女子三人がとても気持ちよさそうにお湯に浸かります。
実録グルメマンガだと「美味しそう」「食べに行きたい」と思わせれば勝ちだと思うのですが、この作品も読んでると「広い湯船に浸かって手足思いっきり伸ばして『あ゛~」って言いたい』という気分になります*2。
風呂上りに牛乳とかコーヒー牛乳とかフルーツ牛乳とか飲みたくなります。
・・・ごめんなさい、嘘です。
ビール一択です。
ただこの作品、単に銭湯を紹介する漫画というよりは、本質として20歳前後の多感な時期の女子三人が集まった姦しくも揺れ動く乙女心と友情を描いた作品なのじゃないかな、と感じました。
このへんの雰囲気は何かに似ているなぁと思ったら、木村紺の神戸在住の雰囲気にどこか通じるところがあるのかもしれない。と、個人的には思ったのでした
で、こういう作品なんで勿論年頃の女子三人の入浴シーンが多数登場するのだけど、そのへんは不自然に湯気で隠したり桶で隠したりする事は無く、無修正で潔く描かれている。
それでもエロさ、いやらしさを感じないのは銭湯特有の開放感と作者の絶妙な作画のさじ加減なのだろうか。
でもまあ主人公野乃の職業は浅草の人力車車夫という事もあって、スレンダーな女子のハダカは見ていて眼福ですよ(本音が出た)。
先日2巻が発売されたところ。私も1,2巻イッキに読破しました。
ここからは個人的な思い出話
舞台が東京とその近郊なので、殆ど私自身が行った事のある銭湯は無いのだけれど、唯一作中に登場する銭湯で「燕湯」というのには行った記憶があります。
高校生の頃だったかなぁ、今は取り壊された国立競技場にサッカーの試合を見に行く為、深夜バスで早朝に東京駅に着き、試合の始まる昼まで何をして過ごそうかとなった時に向かったのが朝の6時からやっている燕湯でした。
ネットもそんなに普及していなかった当時、どうやって東京の銭湯の情報を入手したのかといえば、「全国駅前銭湯情報」という本だった。
多分同人誌に近い出版形態だったんじゃないかと思うのだけれど、思い返せばこの頃方々に一人旅をしていた自分にとってはとても役立つ一冊だった。
捨てるに捨てられず、今でも本棚のどこかにあった筈。
で、燕湯なんだけど、とにかくお湯が熱かったのを憶えている。
私は同居していた祖父が東京の人間で、自宅の風呂(特に一番風呂)はいつも子供にとっては入れないくらい熱かった記憶があるのだけど、実際に東京の銭湯に入って「やっぱり東京って熱いんだ」と思ったものです。
東京で銭湯といえばもう一軒、京浜東北線蒲田駅近くにあるゆ~シティー鎌田というお風呂屋さんにもお世話になった。
「のの湯」でも近くにある蒲田温泉が取り上げられていたけれど、それと同じくこちらも黒湯の温泉。
見た目がコーラみたいに黒いお湯は、それでも入り心地は良くて冷めにくくて、ここで温まってから品川駅で今は亡き臨時大垣夜行の席取りに並んだものです。
普通の温泉なんだけど、駅からそこへ行くまでに別の意味の浴場街を通らないといけなくて、ほんのり香る石鹸の匂いにドキドキしたような記憶があって、それもまた若い頃の思い出(笑)。
二軒ともまだまだ元気に営業中のようだし、今度東京に行く機会があったら昔を懐かしんでひとっ風呂浴びるのもいいかな、なんて