土曜の夕方の事。
とはいえチケットを買ったり館内に入る為に大行列に並ぶという事はなく、すんなり入館。
京都国立博物館の公式ツイッターが日に何度か混雑状況をツイートしてくれているのだが、それを見ていると朝の開館からお昼過ぎ頃までが入場に時間がかかり、午後の比較的早い時間には入場待時間もなくなる傾向が多いようである。
展示の開催している平成知新館は、2014年と最近できた新しい建物だけあって中は広々としており、これほどの国宝が集結しても比較的ゆっくり見て回れるのが有難い。
順路も比較的自由度が高いので、自分の見たいところや空いている展示室から見て回る事ができ、混雑の割にはストレス無く鑑賞できた。
この国宝展、さすがに200点もの国宝が展示されるという事で会期は4期に分かれており、各期間によって展示される品が入れ替わる。
今回私が行ったのはⅡ期。
子供をはじめ、我が家の全員がいつも楽しみに見ているNHKEテレのびじゅチューンという子供向け美術番組で取り上げられたものでは、火焔型土器*2、風神雷神図屏風*3、四季山水図巻(山水長巻)*4、曜変天目茶碗*5を今回見る事ができたが、家内と子供は先にⅠ期も訪れており、そこで薬師寺の吉祥天像*6も見ているので、彼女らは今回の国宝展に出展されるびじゅチューン関連作品は全て見れたという事になろうか。
各地に点在し、お目にかかる機会も少ないこれらの国宝を自宅からすぐ近くで一同に見られるというのは、本当に京都に住んでいて良かったというしかない。
特に薬師寺の吉祥天像に関しては通常正月の数日しか公開されないので、毎年正月の帰省で関西を離れるのが恒例行事の我が家にはなかなか厳しいものがあったし、曜変天目茶碗も今回出展された龍光院蔵のものは通常非公開であり、お目にかかれる機会はめったにない。
ちなみに調べてみたところ前回公開されたのが2000年、その前が1990年との事である。
そんな希少性は置いておいておくとしても、曜変天目は凄かった。
あの模様の輝きは写真で見るのと実物とではまったくの別物。
これを見れただけでも充分満足して雨の中帰路についた。
ところで今回の国宝展を鑑賞するにあたって非常に重宝したのが雑誌BRUTUSの前号。
そもそも「国宝」とはなんぞやという定義に始まり国宝についての薀蓄あれこれをまず示してからの国宝展出展品の豊富な解説で展示鑑賞の予習はバッチリ。
帰宅しての復習も捗るというもの。
別冊の『国宝』展パーフェクトガイドにて展示室の配置と各展示期間でどのように展示されているのかが分かり、また期間別の展示品リストもついているのか本当に重宝した。
いや、むしろこれは、国宝展の鑑賞ガイドという枠を飛び越えての永久保存版と言っても過言ではないのかもしれない
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